これから就職活動を行う方の中に、「サラ金を利用していたら就職の際、不利に影響するのでは？」と考える方もいると思います。たしかにサラ金からお金を借りることに良いイメージを持たない方もいます。今回は、就職の際にサラ金の利用履歴はどのように影響するのかをご紹介します。
目次
・サラ金は就職にどのように影響するのか？
サラ金と就職は信用情報でつながっている
サラ金を利用する際、信用情報には借り入れ状況や借り入れ履歴が残ります。つまり、応募先の企業が信用情報を入手すれば、サラ金の利用履歴を知ることができるのです。
そもそも信用情報とは？
信用情報とは、個人のキャッシング、ローン、クレジットカードの利用履歴のことを指します。現在借り入れを行っている方はもちろん、過去に利用していた方の情報も一定期間記録され続けています。それに加え、借り入れ中に起こした延滞、代位弁済、強制解約、債務整理などの問題も記録されます。この問題を事故情報と呼びますが、実はこの事故情報が就職に影響を及ぼすことがあるのです。
・企業は信用情報を利用することは違法
企業は応募者の信用情報を入手することは、違法行為とされています。就職の選考には、応募者の適性と能力を基準にして決めなければならないことが理由です。これは信用情報機関の規約にも記載されていることです。
・企業は応募者の信用情報を入手することができる
表向きでは選考で利用しないと言っても、裏でチェックしていることもあるのです。信用情報は基本的に本人が開示申請を行わなければ入手することはできません。では、企業はどのように応募者の信用情報を入手するのでしょうか？
金融機関は応募者の信用情報を入手できる
信用情報機関の加盟企業
サラ金、銀行、クレジットカードを扱っている信販会社は信用情報機関の加盟企業である場合が多く、応募者の信用情報を入手できるのです。お金を扱う仕事であるため、お金にだらしない人は採用したくないと考えるのはごく自然ですね。そのため、金融機関への就職を希望する方は注意が必要です。
応募者に提出させる
信用情報機関に加盟していない企業の中には、応募者に開示申請させてその情報を選考の際に提出させるところもあります。しかし法律上では、本人の同意を得たとしても信用情報を選考の際に利用することは認められていないため違法行為です。
・就職の際、影響を及ぼすサラ金の利用履歴とは？
サラ金を利用したことがあるからと言って、必ず選考に影響するわけではありません。信用情報に事故情報が記録されていなければ問題がないと言えます。では、どのような問題があると就職活動に影響するのでしょうか？以下でご説明します。
サラ金の事故情報
以下の項目が信用情報に記録されていると選考に影響すると言われています。1つでも当てはまっている場合、「お金にだらしのない人」「信用できない人」と見なされて選考に影響するかもしれません。
- 長期延滞
- 代位弁済
- 債務整理
- 強制解約
- 借り入れ件数・借入額が多い
長期延滞
事故情報として登録されるのは2～3か月以上の長期延滞です。通常1日でも遅れた場合問題なのですが、事故情報として記録されません。しかし、短期の延滞でも何度も繰り返していたら事故情報として記録されることもあります。事故情報は返済を実行してもすぐに消すことはできません。信用情報の事故で最も多いのがこの長期延滞です。
代位弁済
代位弁済とは利用者が長期延滞を行った場合に、サラ金などの金融機関に保証会社が一括で返済を行うことを指します。金融機関への債務はゼロになりますが、保証会社への返済が残るのと、事故情報として信用情報に傷がつきます。
債務整理
任意整理や法的整理など合法的に借金を整理する債務整理を行った場合も、事故情報として傷がつきます。延滞情報や債務整理の事実が記録されます。
強制解約
延滞し続けていた場合、金融機関が強制的に契約を解約することです。契約内容、債務整理の事実、延滞情報などが事故情報として記録されます。
借り入れ件数や借り入れ額が多い
「何件の金融機関から借り入れを行っていたか」、「合計いくら借り入れを行っていたか」かの情報も信用情報として記録されます。この借り入れ件数や金額が大きい場合も、就職の際に影響を及ぼすかもしれません。
・サラ金が及ぼす就職への影響まとめ
サラ金が就職へ影響として以下のようにまとめることができます。
金融機関は応募者の信用情報を利用できる
信用情報機関に加盟している企業は応募者の信用情報を確認することができます。この加盟企業は、Webで「日本信用情報機構」の「加盟会員一覧」から確認することができるので、就職活動の際に確認してみるのもいいかもしれません。
悪影響を及ぼすサラ金の利用履歴
以下の事故情報が選考に影響を及ぼすことがあります。金融機関を志望する方で、サラ金の利用状況に問題があった方は注意が必要です。
- 長期延滞
- 代位弁済
- 債務整理
- 強制解約
- 借り入れ件数・借入額が多い