時代が変わりつつあるように、サラ金市場も変化しています。
2017年にITと金融の融合を図ったサービス「フィンテック」が体現できる予定です。
フィンテックとは金融(finance)と技術(technology)の造語。ITを活用した金融に関するサービス全般を指しています。融資で人工知能やビックデータが利用されるとのことです。
スマホで借り入れできると聞くと、一昔問題になった「090金融」を思い出しませんか?090金融とは、携帯電話だけで営業している闇金業者のことです。
そんなサラ金に大手企業が介入しようとしているのをご存知でしょうか?
みずほ銀行とソフトバンクが個人向け金融サービスを展開するために、合弁会社を合併しました。
今回は大手企業でさえも介入するフィンテックについてご紹介します。
目次
フィンテックが導入されるとスマホで借り入れ可能になる
フィンテックに関するサービスは、お金に関わるもので取引するもの全般を指します。身近なところだと、Apple PayやEdy、Suicaに代表される電子マネーサービス、ネットバイキングも含まれます。
インターネットで行う株や為替の取引ももちろんフィンテックの範疇です。
フィンテックを活用して、みずほ銀行とソフトバンクはスマートフォンで借り入れ可能なサラ金を始めるというのです。
さすがに090金融などの闇金は言い過ぎですが、サラ金の無人契約機がスマートフォンになったと思えばわかりやすいでしょうか?
みずほ銀行はメガバンクの中でも唯一大手サラ金を傘下に持っていないため、失地回復の意味合いもあるかもしれませんね。
これまでのサラ金とは申し込み手順が大きく変わる
これまで金融機関から融資を受ける場合、その人の勤務先など基本的な「属性情報」を基に信用度を図り、利用限度額を決めていました。
しかし、みずほ銀行とソフトバンクの新合弁会社は、申し込み者が自ら信用情報を提供することで信用度が上がる仕組みを導入しようと試みています。
追加情報のようなものでしょうか。この追加情報をAIで処理し、利用限度額を引き上げることもできますが、詳しいところは現段階では分かっていません。
フィンテックを利用するとお金のやり取りが手軽にできる
最近ではインターネットの発達により、一瞬で相手と繋がることができます。
それに伴い金融機関も、インターネットを駆使して利用者目線でサービスを考えるようになりました。
個人でも簡単にお金のやりとりができる時代になりましたが、これはメリットでもあり、デメリットでもあります。
メリットは現金を持ち合わせていなくても簡単に支払いができること。指紋認証のみで支払いができる、メールのような手軽さで少額の借り入れができるサービスも増えています。
しかし、フィンテックによるデメリットも避けて通ることはできません。
フィンテックにより高齢者が置いてきぼりに
フィンテックにより生活が便利になる方もいれば、置いてきぼりになる方もいます。
それは高齢者です。ITを十分に使いこなせない層にとっては、別サービスを利用しなければならないため割高になるケースもあります。
情報流出により詐欺に遭う可能性もある
さらに、今後フィンテックがより進化し個人情報や信用情報を扱うようになれば、個人情報流出の危険もあるでしょう。
個人的にはフィンテックが個人の健康に関する情報を用いれば、ウェアラブル端末を測定したり、保険料の額を算出することもできる時代がくるかもしれません。
便利ですが、ちょっと怖いですよね。オンラインでお金を瞬時に取られたり、詐欺に遭うケースも増えてくると思います。
ITを駆使するとスピード感が増す分、犯罪実行スピードも速くなります。
まとめ
フィンテックの導入や拡大は21世紀にふさわしい流れです。今後もさらにフィンテックは進化するでしょう。
しかし残念なことに、人間によって大切なお金をITを用いて騙し取る犯罪も増えています。
そのため、フィンテックの進化を過信しすぎることなく、共にセキュリティ対策に関しても同様に勉強し、ご自身でフィンテックリテラシーを高める必要があるのです。
私はこれから、みずほ銀行とソフトバンクの新合弁会社がどのように動くのか、また大手サラ金への影響はいかほどかを追ってみたいと思います。